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【報告】第12回都政カフェ「東京のCO2を、あと30年でゼロに!?」

第12回 都政カフェ
東京のCO2を あと30年でゼロに⁉

1/25(土)17:00~ @萌え木ホール

ゲスト 桃井貴子さん
    気候ネットワーク東京事務所長
    https://www.kikonet.org/

ゼロエミッション東京戦略 http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/policy_others/zeroemission_tokyo/strategy.html

 

 今回の都政カフェは、桃井さんに、12月にマドリ ードで開催されたCOP25の報告も含む「気候危機」の現状と、年末ギリギリに発表されたばかりの「ゼロエミッション東京戦略」の分析、評価をお願いしました。

 気候ネットワークは1997年の京都会議後に設立された地球温暖化防止に取り組むNPO/NGOで、桃井さんは政策研究や提言活動はもちろん、東京の気候マーチではデモ出しを担当するなど、現場のアクションにもいっしょに取り組んできた方です。

 グリーンランドの氷の溶解やサンゴ礁の死滅、オーストラリアの大規模な山火事、国内での台風による暴風・豪雨被害の激増など、気候変動による脅威はすでに明らかです。

 地域間、年代間の格差・不平等の問題も深刻で、「気候正義」の観点も欠かせません。 すでに大量の温暖化ガスを排出してきた責任と途上国との公平性の観点からすれば、日本には本来的には「2030年の排出ゼロが求められる」とのこと。ところが、日本政府=安倍政権は、COP25にむけて求められたCO2排出量の目標引き上げにも応じず 世界が廃止にむかう石炭火力発電は、なんと増設方針を維持するとわざわざ宣言する始末…

 

 ということで、桃井さんによる「ゼロエミッション東京戦略」評価は…

国の対応があまりに情けないので、その対比からも
➢気候危機を認識し、1.5℃未満の目標を設定したこと、2050年ゼロエミッションをめざし、将来ビジョンを掲げたことは評価できる

でも、
➢施策の具体性に欠け、アクションプランはメニューのみで実現性に乏しい
➢「脱炭素」ではない「低炭素」技術(水素、CCUS)への依存度が高い
➢2030年に向けた主要目標の妥当性の検討が不十分
➢2030年アクションが、“どのように”目標を達成するかが不明

というわけで、ビジョンやインパクトの評価は高いけど、残念ながら中身はイマイチということ。

 2050年ゼロエミッションのためには、あと10年、2030年までに45%削減が必要です。 脱石炭火力はもちろん、間に合わない新技術に手を出している場合ではありません。
 「CO2削減の最大の鍵は省エネ」で、2000年比38%が掲げられているのに具体策がなく、都市開発のあり方の見直しや老朽化した設備の改修など、着実・強力な省エネに取り組むべし!とのことでした。