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シンポジウム「築地市場の行方」に参加 ~「第二幕」が始まった!

 8月26日、シンポジウム「築地市場の行方」に参加しました。午後1時半から6時半までの長時間の企画でしたが、長さを感じさせないとても充実した内容でした。

 都議選前に発表された「築地は守る、豊洲を生かす」という小池都知事の方針は、「AIの私が決めた。豊洲と築地と双方に市場機能を残す方針決定の文書は残っていない」とのことで、経過は不透明ですし、内容もよくわかりません。
 豊洲については、繰り返し指摘されている土壌汚染の不安や施設上の不備の問題も解消されていないし、先日は「カビの大発生」という事態も起こりました。
 移転スケジュールも先が見えず、そもそも、築地のみなさんが移転をOKしなければ進まない話です。交換条件の提示などの説得工作も行われているそうですが、会場には「築地女将さん会」のみなさんも参加し、最後まで頑張ると発言されていました。

 また、「日本文化の基礎は海民文化で、築地にはそれが集積されている。築地を壊すことは日本文化を根底から壊すことになる」「担い手(卸・仲卸)を守ることが、築地文化を守ること」という指摘はとても重要ではないでしょうか。

 「問題山積の豊洲移転」と「守るべき宝としての築地・魚河岸文化」という、二つの側面で考えなければならないということを再確認することができました。

 私自身も、1年前くらいから都政ニュースとして気になりだし、半年前にやっと「豊洲移転」の問題点を知り、都議選の頃から「築地文化」を認識するようになった次第。
 立ち止まって、考える時間が必要なんです。
 オリンピックに間に合わせよう、と焦っている人たちがいるようですが、オリンピック至上主義は危険です。

 まさに、“築地市場移転問題「第二幕」が始まった!”のだと思います。

 

◆プログラム
 宇都宮健児さん「小池都政の市場移転方針を徹底検証することで見えてくるもの」 
 中澤誠さん「公設卸売市場はなぜ大切か〜法改正で変わる日本の食のかたち」
 森山高至さん「食と職の街=築地の文化を継承する意味」
 水谷和子さん「豊洲が市場にむかない最大の理由〜小池:土壌汚染対策を検証する」

パネルディスカッション
豊かな「富」を育む築地を未来へつなぐために
 基調発言/司会・コーディネーター
         中沢新一さん(文化人類学者)
 登壇 宇都宮さん、中澤さん、森山さん、水谷さん

 

◆主催:築地市場を次世代に引き継ぐ会
    希望のまち東京をつくる会