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【都知事選・公開質問と回答】環境破壊と民意に反する都市計画道路「小金井2路線」に関する公開質問

6/20告示7/7投開票で東京都知事選挙が行われています。
漢人あきこは、蓮舫さんを応援しています。

6/24に「環境破壊と民意に反する都市計画道路「小金井2路線」に関する公開質問」を蓮舫さんに送り、昨日回答をいただきましたので、質問と回答を公開します。

小池知事には、6/5の一般質問で同趣旨の質問をしています。
 ➡https://kandoakiko.com/blog/2024/06/4567/
小金井の道路問題に取り組む5団体が連名で主要候補へのアンケート(「東京都の道路行政のあり方」と「国分寺崖線を分断する都市計画道路*と自然保護」についての2問)を行い、5候補からの回答を公開しています。小金井2路線については、小池さん以外の蓮舫さんを含む4候補が「見直すべき」と回答しています。
 ➡はけの自然と文化をまもる会FBページ
https://www.facebook.com/hakenosizentobunkawomamorukai/posts/pfbid0EjXSvo2UMmb55uTMYmZMeJsU9EyG6nxw9Q8HiQbiopsCtgvSh1khNxECPm5DJPfil



ご質問事項への ご 回答

小金井2路線について

 小金井市の2路線は、緑豊かな都立公園と野川、はけの貴重な生態系を破壊し、多くの住民が立ち退きを強いられると聞いております。多くの反対の声があり、市議会や市長も見直しを要望している中で、地方自治の観点からも、見直しが必要だと考えます。今回の都知事選の争点の一つに神宮外苑再開発があります。こちらはすでに事業化されているにもかかわらず、反対の声が非常に大きいため、「都民投票」をすることを都議会に提案することを公約に盛り込みました。 小金井2路線につきましては、まだ事業化まで進んでいない道路ですので、一度しっかりと 見直しをさせていただきたいと思います。
 今後は、東京都の事業に対する事業評価の対象を全事業に広げるとともに、「東京版・行政事業レビューシート」の導入を行うことなどで、都民誰もが「まっとうに」チェックすることができる、ガラス貼りの都政の実現を目指してまいります。


2024年6月24日

2024年都知事選挙候補者
蓮 舫 様

都議会議員・グリーンな東京 漢人あきこ

環境破壊と民意に反する都市計画道路「小金井2路線」に関する公開質問

 2024年7月7日投開票の都知事選挙への蓮舫様の立候補、大きな期待をもって受け止めています。
 環境を破壊し民意に反する都市計画道路「小金井2路線」についての見解をお伺いします。
 ご検討の上、7月1日までにご回答ください。ご回答は地元小金井をはじめ都民に広く公開し、有権者の投票の判断に供したいと思います。

 私は2021年の都議会議員選挙で1人区の小金井選挙区で当選しましたが、その時の最大の公約は「はけと野川を壊す都市計画道路はいらない」でした。当選後も最優先課題として取り組み、この第2回定例会の一般質問でも小池知事へ事業化中止を求めました。しかし、小池知事は答弁にも立ちませんでした。

 小金井市の南部には東西に国分寺崖線が伸び、湧水を集め野川が流れています。世田谷区まで続く国分寺崖線は地元では“はけ”と呼ばれ、大岡昇平の「武蔵野夫人」の舞台にもなり親しまれています。いまでも里山的自然と景観が奇跡的に残る都市部では貴重なエリアです。
 小金井3・4・1号線、3・4・11号線外の2路線が優先整備路線に選定されたのは、2016年の「第四次事業化計画」においてです。その直後の都知事選に立候補された小池候補は、市民団体のアンケートで、この2路線について、「優先整備路線の決定にあたっての意見書の提出件数も群を抜いており、知事に就任したら、実際に巡視し、地域住民とも対話し、優先整備路線に位置付けることが不適切だと判断される場合には、必要に応じ、見直しを進めていきたい」と回答しました。しかし、それから8年、巡視もされず、対話も行わず、見直しどころか、事業化への道を進めてきています。
 道路予定地には、全国27カ所、都内では唯一の自然再生推進法に基づく自然再生事業の対象地区や、関連地区の、野川、はけの森、武蔵野公園が含まれます。都や市民等の多様な主体が参加し、保全と再生に取り組み成果を上げてきた貴重な地域で、周辺には、オオタカが舞い、ホタルも蘇りました。
 21年に都が行った「環境概況調査委託報告書」でも、豊かな生態系が改めて明らかになり、道路構造や環境変化による影響の可能性があるとの警鐘も鳴らされました。東京都の「生物多様性地域戦略」でも「崖線」の重要性がうたわれ、武蔵野公園の生物多様性保全計画も策定されています。

 小金井の民意は「“はけ”と野川を分断する都市計画道路の事業化中止」です。
 市が行った市民アンケートでも70%以上が自然環境への影響への懸念を示し、一昨年の予定地地権者への市民団体アンケートでも約75%が反対しています。市議会は「中止・見直し」を求める東京都への意見書を11回可決・提出し、前市長は「市民合意のない事業化は認めない」、現市長は「事業化中止」を表明しています。私の2021年都議選の1人区での当選も「事業化中止」を求める民意の表われです。

 優先整備路線の選定理由は「自動車交通の円滑化」で「渋滞の解消」を重要課題としていますが、交通量は減少し、渋滞も解消傾向にあり、道路の必要性の最大の根拠は失われつつあります。
 今後は人口減少、車両台数の減少によって交通量はさらに減少し、渋滞の解消傾向に向かいます。新たな道路が必要かどうか、「優先整備路線」も含め、未着工の都市計画道路は根本的な見直しが求められます。環境負荷が高く、生物多様性への影響があり、必要性の根拠が薄い道路計画は中止すべきです。

 第四次事業化計画は10年の事業化期限まで2年を切り、都はすでに第四次事業化計画の検証とその後についての検討に入っています。蓮舫候補が当選されれば、すぐさま判断が求められる課題です。

 蓮舫候補に、「小金井2路線」についての見解をお伺いします。
 蓮舫候補の健闘を心から願っています。

以上