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【議連】神宮外苑再開発における権利変換計画の申請を認可しないことを求める要望書

 本日、神宮外苑議連は、小池知事に要望書を提出しました。

 都市整備局の市街地整備部、再開発課長と管理課長が受け取りましたが、マスコミの同席NG、コメントもしない(受け取るだけ)との条件付きでした。

 要望書にはありませんが、併せて「都HPに公開されている関連資料の完全公開(白塗り解除)」も求めました。


2025年9月2日

東京都知事 小池百合子 様

神宮外苑再開発をとめ、自然と歴史・文化を守る
東京都議会議員連盟
  役員  岩永やす代 上田令子 尾崎あや子
漢人あきこ 中田たかし
原田あきら もり愛

神宮外苑再開発における権利変換計画の申請を認可しないことを求める要望書

 百年の歴史と文化、自然環境を誇ってきた神宮外苑が、現在、明治神宮や三井不動産、伊藤忠商事、独立行政法人日本スポーツ振興センターら事業者による再開発によって「完膚なきまでに破壊」(国際イコモス)される事態となっています。すでに「建国記念文庫の杜」と謳われたヒトツバタゴなど貴重な樹木を含む樹林が伐採、移植の憂き目にあい、国民、都民が失望しています。2022年3月の都市計画決定を受けてもなお世論は広がり、再開発の再考を求める署名は34万筆に達しています。日本イコモスの石川幹子東大名誉教授や大方潤一郎東大名誉教授、原科幸彦東工大名誉教授(国際影響評価学会元会長)などあらゆる分野の専門家が計画の見直しを求め立ち上がり、俳優の秋吉久美子氏や歌手の加藤登紀子氏、作家の浅田次郎氏ら78名が外苑の樹木伐採中止を求めて声明を出しています。音楽家の坂本龍一氏が生前最後の力を振り絞って小池知事にあてた手紙、サザンオールスターズの神宮外苑再開発を憂う曲が発表されヒットしました。そして朝日新聞、毎日新聞、東京新聞による再開発を批判する社説をはじめ、産経新聞なども丁寧な説明を求める意見を表明するなど新聞各社も大きく注目してきました。そうした状況下で東京都環境影響評価審議会でも議論が紛糾、延長され、再開発計画は数年に及ぶ計画の遅延を余儀なくされてきました。

 国際イコモスが「ヘリテージアラート」で事業撤回の緊急要請を発したように、日本が世界に誇るべき歴史と景観を失うこととなれば、東京都にとって歴史的汚点となることは間違いありません。再開発事業最後の手続きともいわれる権利変換計画の認可申請に当たり、小池都知事が外苑再開発事業の問題点を直視し、計画を立ち止まらせる英断を、私たちは強く要望するものです。

 また、再開発の計画変更認可申請が事業者から提出されていますが、これは国民、都民が親しんでいる銀杏並木をはじめとした神宮外苑全体の環境に影響を与える変更であり、軽微な変更とはいえません。東京都として事業者に神宮外苑地区第一種市街地再開発事業の計画変更の全体像を明らかにすることを求めて、その提出があるまで変更申請を認可しないことを求めるものです。

 よって、私たち「神宮外苑再開発をとめ、自然と歴史・文化を守る東京都議会議連」は、東京都に以下のことを要望します。

1.神宮外苑再開発事業者が今後提出する予定の権利変換計画の申請を認可しないこと。

以上