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【談話】第3回定例会を終えて(グリーンな東京)

 本日、第22期都議会の最初の第3回定例会が閉会しました。終了にあたっての談話を発表(プレスリリース)しました。

➤本会議・最終日の録画はこちらです。
各会派(ひとり会派除く)の知事提出議案への討論です。
https://www.gikai.metro.tokyo.lg.jp/live/video/251009.html

他の本会議や各委員会の録画はこちらからご覧になれます。
https://www.gikai.metro.tokyo.lg.jp/live/

 


 

【談話】「2025年第3回定例会」を終えて

2025.10.9
           グリーンな東京 幹事長 漢人あきこ

 第3回定例会は6月の都議選後の新しい議員による初めての定例会でした。火葬料金高騰対策、都営住宅等事業会計の20年以上にわたる消費税未納の発覚、無電柱化条例・女性活躍条例の提案方針、人権尊重・多文化共生と外国人政策、そして物価高騰対策などが注目されるなか、知事提出議案はすべて可決しました。
 漢人あきこは今期も、ひとり会派「グリーンな東京」で活動します。グリーンな東京は、特定の個人を都民敬愛の対象として顕彰する制度への疑問のため「名誉都民」の3人の提案に反対し、他の議案に賛成しました。

◆猛暑、豪雨災害など気候危機の加速化を受け、一層の適応策と緩和策の強化を 

 7月に国際司法裁判所が発出した「気候変動に関する国家の義務についての勧告的意見」では、「地球温暖化による気候変動の影響は深刻かつ広範囲におよび、あらゆる生命体と地球の健康を脅かす、惑星の存亡にかかる問題である」などとして、各国の取り組みを求めており、11月のCOP30での議論が注目されています。
 一方、2023年度速報値では、東京都の温室効果ガス排出量は2000年度比9.9%減少、前年度比0.3%の増加と、2030年カーボンハーフ、2035年までに60%以上削減の目標達成は大変厳しい状況です。再生可能エネルギーへの転嫁の加速、データセンター規制、大型開発の見直し、樹木の保全など温室効果ガス排出量削減に向けた都政全般の検証と徹底した取り組みが急がれます。
 また、記録的な猛暑を受けて高齢者と障害者へのエアコン購入費補助が追加実施されましたが、特にエネルギー貧困の観点からの更なる対策など適応策の強化が求められます。

◆大川原化工機冤罪事件の違法捜査を警視総監が謝罪。第三者機関での再検証を

 大川原化工機冤罪事件は、違法捜査と認定し国と都に計約1億6600万円の支払いを命じた高裁判決が6月に確定し、警視庁は8月に検証報告書を発表しました。警視総監は「違法な捜査を行ったことを真摯に反省している」と本会議でも謝罪し、10月1日には重要事件のチェックと捜査の指導強化のための「公安捜査監督指導室」が発足しました。しかし、被害者も日弁連も求めている第三者機関による再検証には応じていません。冤罪の再発防止にむけた真摯な取り組みを求めます。

◆都市計画道路の新たな整備方針・事業化計画は環境への影響を重視すべき

 第四次事業化計画が来年3月で計画期間を終えるため、4月からの新たな整備方針にむけて、7月に「東京における都市計画道路の整備方針(仮称) 中間のまとめ」が発表されました。多摩地域など外周部の完成率は5割程度であり、残る区間についても着実に整備していくと、従来方針を継承するものとなっています。未着手路線の背景や原因などを検証し、自然環境、生物多様性、地域コミュニティなどへのリスクやダメージなどの実現困難性も勘案し、時代に即した整備方針へと見直すべきです。
 国分寺崖線、野川、武蔵野公園を壊すことになる小金井の2路線を優先整備路線としないことを求めます。

◆少数会派にも配慮した公開の場での議会改革の検討と、裏金問題の再発防止対策を

 グリーンな東京は、他の少数会派と連携して、「少数会派に配慮した議会運営」を求めてきました。今期も議会運営委員会のもとに「都議会のあり方検討会」が設置されましたが、実質議論は少数会派を排除して非公開で行われる従来の運営を改善し、すべての議員が課題を共有し、開かれた場での議論と検討を求めます。
 また、都議会自民党裏金問題の全容は解明されていません。賛否が分かれた状態で可決された政治倫理条例は、新しい議会において政治資金パーティー禁止を追加するなど見直しを進めるべきです。

◆5項目の文書質問を提出

 漢人は次の5項目について質問趣意書を提出しました。①“はけ”と野川を壊す都市計画道路の「橋梁概略設計」 ②民設民営学童保育所でのプール事故 ③靖国通りの桜の伐採問題と、街路樹の管理 ④生物多様性地域戦略アクションプラン2025 ⑤首相官邸及び霞が関中央省庁での放射能汚染土の再生利用