ブログを更新★【委員会報告】陳情審査:PFAS/GLP昭島/日比谷公園/葛西臨海水族園 ―9/13環境・建設委員会
9/13の環境・建設委員会は、第3回定例会提出案件の説明と陳情審査でした。
陳情の採決結果は以下の通りです。
<環境局>
➊有機フッ素化合物(PFAS)による汚染につての健康調査と原因究明に関する陳情(2原因究明) ➡不採択
*採決態度 採択:共産2、立憲、ミライ、グリーン 不採択:自民3、都ファ3、公明2
➋GLP昭島プロジェクトに係る東京都環境影響評価審議会における審議に関する陳情 ➡継続審査
*意向態度 採択:共産2、立憲、ミライ、グリーン 継続:自民3、都ファ3、公明2
<建設局>
➌都道等の安全管理に関する陳情(1)➡不採択
*採決態度 採択:共産2、グリーン 不採択:自民3、都ファ3、公明2、立憲、ミライ
➍日比谷公園の歴史・文化を尊重し、国が指定する名勝とすることに関する陳情 ➡不採択
*採決態度 採択:共産2、立憲、ミライ、グリーン 不採択:自民3、都ファ3、公明2
➎日比谷公園の大噴水と小音楽堂の解体工事を中止し、整備計画を見直すことに関する陳情 ➡不採択
*採決態度 採択:共産2、ミライ、グリーン 不採択:自民3、都ファ3、公明2、立憲
➏葛西臨海水族園のアプローチの再検討と森の保全等を求めることに関する陳情 ➡不採択
*採決態度 採択:共産2、ミライ、グリーン 不採択:自民3、都ファ3、公明2、立憲
委員会の録画はこちら
https://nws.stage.ac/metro-tokyo-stream/arcplayer.html?list=C01_7&id=1&lecno=7
第3回定例会 事前説明資料(請願・陳情含む)
環境局
https://kandoakiko.com/wp/wp-content/uploads/2024/09/0913_kankyou1.pdf
https://kandoakiko.com/wp/wp-content/uploads/2024/09/0913_kankyou2.pdf
建設局
https://kandoakiko.com/wp/wp-content/uploads/2024/09/0913_kensetu1.pdf
https://kandoakiko.com/wp/wp-content/uploads/2024/09/0913_kensetu2.pdf
以下、漢人の質問原稿と答弁骨子(実際の発言とは異なります)
➊有機フッ素化合物(PFAS)による汚染についての健康調査と原因究明に関する陳情
Q1.都は、今年度より、地下水中のPFAS調査を独自に行う市区町村に向けて、その調査費用の一部を都が負担する事業を実施しています。本事業の市区町村に対しての周知状況、現時点での申請状況や今後の見込みについて伺います。
➡環境改善技術担当部長 答弁
〇本年7月、市区町村との定例的な会議等を通じて本事業を周知
〇現在、複数の市や区からの相談に対応している。
〇その他の市区町村に対しては改めて本事業の活用を促している
➋GLP昭島プロジェクトに係る東京都環境影響評価審議会における審議に関する陳情
本陳情は、都として、東京都環境影響評価審議会に対して、GLP昭島プロジェクトの審議を慎重に進めるよう求めていただきたい、というものです。理由として、交通への影響、自然環境への影響、景観への影響、公共施設への影響が危惧されるとしています。
私は、本日は主にデータセンターによる排熱や膨大な温室効果ガスの排出などによる影響について質問します。
Q1.まず、環境影響評価審議会の審査状況について伺います。
環境影響評価審議会・第二部会の議事録は7/25の第1回会議は公開されていますが、8/22の第2回会議はまだ公開されていません。
8/22に質疑された主なテーマと、温室効果ガスについてどのような質疑が行われたかを教えてください。
➡政策調整担当部長答弁
〇8月の審議会では、主に大気汚染、騒音・振動、生物・生態系、風環境、温暖化効果ガスなど、環境影響評価項目について広く質疑を実施
〇温室効果ガスについては、再エネ由来の電力の導入やデータセンターの省エネ対策等について、質疑を実施
コメント 温室効果ガスについては、7月の審議会では、電力使用効率PUEの低下について、テナントの選定について、太陽光発電の増加について、再エネの購入について、などが主にひとりの委員から質問がされていました。8月も質疑がされたようですが、多くの時間ではなかったようです。国内最大規模の温室効果ガス、CO2を発生することになるデータセンターの審査としては、とても十分とは言えないのではないでしょうか。
次にCO2排出量について伺います。
「環境影響評価書案」では、事業者の責務として、地球温暖化対策の推進に関する法律から次の文言を引用しています。「温室効果ガスの排出の量の削減等のための措置を講ずるように努めるとともに、国及び地方自治公共団体が実施する温室効果ガスの排出の量の削減等のための施策に協力しなければならない」という部分です。つまり、事業者は東京都の温室効果ガスの削減の施策に協力することが義務付けられているわけで、事業者も十分にそれを認識しているということです。
Q2.そこで伺います。東京都は2022年のエネルギー起源CO2排出量5,012万トンを2030年に2,721万トンへと2,291万トンほど削減する目標です。昭島GLPは177.5万トンのCO2排出を想定していますが、これは東京都の削減目標量の7.7%、業務部門に限れば削減目標量の18%にも上ります。それほどの大規模な事業ということです。東京都の2030カーボンハーフの目標から考えて、極めて大きな障害となるわけですが、事業者はどのような見解を示しているのでしょうか。
➡政策調整担当部長答弁
〇事業者は、評価書案等において、照明や空調設備への高効率機器の採用、物流施設屋上への太陽光パネル5MWの導入、また、再エネ由来の電力の調達の検討などを行っていくとしており、温室効果ガス排出削減に寄与できるよう努めていくとのこと
コメント 再エネ由来電力の調達を検討する、などあまり積極的とは言えない意向表明でした。
Q3.都民から「排出権取引の対象とすべきである」という意見が出されていますが、見解書では答えていないようです。昭島GLPはキャップ&トレードの対象になるという理解でよいか伺います。
➡政策調整担当部長答弁
〇事業所の年間エネルギー使用量の実績が原油換算1,500キロリットル以上となった場合、キャップアンドトレード制度の対象
コメント 環境影響評価書案で、「地球温暖化対策に係る計画等に示される目標・施策等」という表が掲載されていますが、そこに都のキャップ&トレードのガイドラインも載っていますから、事業者も認識しているようです。評価書案によると、データセンターの電力消費量は36億kwhのようですから、私の計算では、エネルギー使用量は原油換算で90万キロリットルとなり、キャップ&トレードの対象となる1500キロリットルの600倍になります。すごい施設です。
Q4.次に、昭島GLPの消費電力の再エネ拡大について3点伺います。
1)データセンターの建物・箱の冷却に必要な電力消費量とCO2排出量はGLPの責任で行われると思いますが、それは、そこに入るテナントの電力消費量も含めた全体の電力消費量の何%と想定されているのでしょうか。
➡政策調整担当部長答弁
〇事業者は、評価書案において、データセンターの冷却に必要な電力消費量を含む施設全体のエネルギー消費量を、IT機器のみのエネルギー消費量で割った、データセンターのエネルギー消費効率を表す指標「PUE」を1.4以下にするとのこと
コメント PUEについては、審議会で、GLPの本拠地シンガポールでは、1.3以上のものは建てられないことから、もっと低めに考えてほしいと求めていますし、ドイツでは1.2が義務化されています。ぜひ、1.2とするよう求めてください。
2)CO2を削減するためには、再エネの購入が効果的です。ところが、残念ながら「環境影響評価書案」の記載は、「受電する電力の再エネ由来電力の調達を検討する」にとどまっています。たとえば再エネ50%の努力目標などを要請すべきだと思いますが、審議会ではこの点についての議論はされていますか。
➡政策調整担当部長答弁
〇審議会では、再エネ由来の電力の更なる導入や購入について、議論が実施
〇事業者は、再エネの購入については、CO2の削減という大きな企業目標もあるので、検討していくと回答
コメント 8月の審議会資料の質疑応答によると「CO2の削減という大きな企業目標もあるので、検討していく」の後に「べき内容だということでは考えているが、現時点では未定である」とあります。重要なのは、答弁になかった「現時点では未定」の部分ではないでしょうか。
3)昭島市長は意見として「施設で調達する電力については再エネ100%導入の検討」を要請していますが、昭島GLPは見解書で返答していません。これは問題ではないでしょうか。見解を伺います。
➡政策調整担当部長答弁
〇審議会では地元自治体等からの意見も含め、専門的立場から審議
Q5.次に、省エネ対応について伺います。昭島GLPは、物流施設では「ZEB Reay」認証を取得し、データセンターでは「LEED Gold」をめざす、としています。
LEED認証は、環境に配慮した建物の認証制度のなかで、世界でもっとも利用されている認証のひとつとのことですが、日本での取得はまだ多くはないようです。認証レベルは4段階でGLP昭島がめざすとしている「GOLD」は上から2番目です。問題は評価の内容です。立地と交通、材料と資源、水の利用、エネルギーと大気、敷地選定など12の評価項目があり、省エネ性能も評価されるようなのですが、評価ポイントの合計で認証レベルが決まるので、仮に省エネ性能のポイントが低くてもGOLDを取得できるのではないかと思われます。
データセンターについてどの程度の省エネを考えているのかは示されていますか。また、審議会では、LEED認証の内容について審議されていますか。
➡政策調整担当部長答弁
〇事業者は、評価書案において、PUEを1.4以下にするとのこと
〇また、データセンターの省エネ対策について、審議会では、PUEを下げることや、高効率機器等を使用するテナントの選定などに関する質疑が実施
コメント LEED認証の詳細については報告がなく、審議もされていないということのようです。
Q6.次に、排熱によるヒートアイランドについて伺います。都民から「データセンターからの熱が出て、排熱のヒートアイランドによる熱帯夜も心配」との意見があり、陳情でもヒートアイランドの危惧が述べられています。データセンターの排熱は、現在の市の排熱の3.5倍になるという推定もあります。事業者の見解と審議会での審査状況を伺います。
➡政策調整担当部長答弁
〇事業者は、見解書等において、評価項目に含まれない熱収支についても数値流体解析を実施
〇その結果、夏季における計画地内及び周辺の地上部での気温の変化は小さいと予測しており、審議会においてもこの点の質疑が実施
Q7.次に、東京都の姿勢について伺います。「調査計画書」に対する「審査意見書」では、都も知事としての意見表明をしていますが、その内容は、「温室効果ガスの排出量等について定量的に示すとともに、適切な環境保全措置を検討し、環境影響評価書案において詳細に記述すること」と、抽象的・一般的な意見にとどまっています。温室効果ガスの排出量については「評価書案」に対する「審査意見書」において、都として具体的な評価と意見を積極的に行うべきではないでしょうか。見解を伺います。
➡政策調整担当部長答弁
〇審査意見書は、審議会において専門的立場から審議いただき、その結果に基づく答申を踏まえて作成するもの
コメント 審議会からの答申を受けて、都は審査意見書を出します。PUE1.2、再エネ100%、省エネは物流センターのZEB ReadyをNearly ZEBに、データセンタのはLEEDはゴールドをプラチナにワンランク上とするよう求めてください。
Q8.最後に、9/17に予定されている「都民の意見を聴く会」について伺います。
1)参加人数が25人程度で、多数の場合は抽選とされていますが、なぜでしょうか。
また、公述の際に、モニター画面に資料を映すことはできないときいていますが、その理由を伺います。
➡政策調整担当部長答弁
〇都民の意見を聴く会については、より多くの都民に公述の機会を提供する一方、意見を聴く審議会委員の出席等を勘案し、1日で公述可能な人数として、概ね25名程度
〇公述は、原則として、本人が口頭の方法で行うものとしている。ただし、図表等、公述を補足する紙資料を示す場合は、事前に確認の上、利用が可能
2)このような運用については、開催・運用について定めた要綱などがあり、それに基づくとのことでしたので、確認のため提供を求めたのですが、提供いただけませんでした。その理由を伺います。
➡政策調整担当部長答弁
〇本要綱は、情報公開条例で定められた公表や提供を行うべき情報に明確にあたるものではない。
〇不開示とすべき情報が含まれる可能性もあるため、情報公開条例に基づき適切に提供
コメント 条例に基づく会議を開催・運営するための要綱を見るために、情報公開条例に基づく開示請求手続きが必要となるとは驚きました。することは全く納得できません。
➌都道等の安全管理に関する陳情(1)
質問なし
➍日比谷公園の歴史・文化を尊重し、国が指定する名勝とすることに関する陳情
➎日比谷公園の大噴水と小音楽堂の解体工事を中止し、整備計画を見直すことに関する陳情
Q1.まず、8/23、24、25に開催されたオープンハウスについて伺います。
1) 昨年も多くの指摘があったにもかかわらず、酷暑の時期に屋外テントで実施した理由を伺います。この時期を避けることはできないのでしょうか。
➡公園計画担当部長
〇エリアごとの詳細な整備内容がまとまり次第、オープンハウスを実施する。
2)せめて、屋内での説明会も開催すべきです。賛成、反対の趣旨の理解が深まり、よい方向性が見いだせると思うのですが、いかがですか。
➡公園計画担当部長
〇エリアごとの詳細な整備内容がまとまり次第、オープンハウスを実施する。
2)せめて、屋内での説明会も開催すべきです。賛成、反対の趣旨の理解が深まり、よい方向性が見いだせると思うのですが、いかがですか。
➡公園計画担当部長
〇整備を行う現地において開催することで、実際に公園を訪れ、利用していただいている方々に説明できるメリットがある。
再質問) 現地で行うオープンハウスの意義を伺っているのではありません。屋内での説明会「も」開催すべきと伺っています。
3)会場で行われたアンケートはとても誘導的な質問設定で自由記載欄も小さかったのですが、アンケート以外の参加者の意見は集約・検討・反映されるのでしょうか。
➡公園計画担当部長
〇オープンハウスでいただいた意見として、今後の参考にさせていただく。
4)昨年のオープンハウスで生かされた意見はあったのでしょうか。
➡公園計画担当部長
〇オープンハウスでいただいた意見として、参考にさせていただいた。
Q2.次に大噴水について伺います。
1)外側縁石は再利用可能と思われます。「現在の形状を継承」するという基本に基づいて現状を再現するべきではないでしょうか。
➡公園計画担当部長
〇日比谷公園は、歴史的、文化的な価値を継承しながら、進化させていく。
〇現在の外側縁石は、池の水面に向かって低くなる勾配等が課題
〇誰もが快適に過ごせるよう整備
2)縁石のベンチ利用を促す提案は誰が出したものですか。そのようなニーズはないのではないかと思いますが、いかがですか。
➡公園計画担当部長
〇大噴水の整備事業は、都が行っている。
〇今回のオープンハウスでも、縁石に座ってくつろぐことについて意見をいただいている。
Q3.次に思い出ベンチについて伺います。
1)第二花壇、大噴水エリアの思い出ベンチのそれぞれの撤去の理由を伺います。
➡公園計画担当部長
〇日比谷公園では、最も新しく設置したベンチでも設置から16年以上が経過
〇公園整備に伴い、撤去が必要となるものにつきましては、寄附者に対し、お礼とともに、その旨をお知らせし、希望がある場合はベンチに取り付けてある記念プレートをお引渡しすることとしている。
2)都としての思い出ベンチ方針と今後のバリアフリー計画での方針を伺います。
➡公園計画担当部長
〇思い出ベンチの事業は、設置状況などを踏まえて決定
〇撤去が必要となるものについては、寄付者に対し、お礼とともにその旨をお知らせし、希望がある場合は、ベンチに取り付けてある記念プレートをお引渡しすることとしている。
Q4.次に小音楽堂について
1)計画決定と公表の時期を伺います。
➡公園計画担当部長
〇整備内容がまとまり次第、オープンハウスを実施し、情報発信を行う。
2)2020年のバリアフリー改修と今回の計画の関係を伺います。
➡公園計画担当部長
〇2020年の改修は、東京2020大会への対応として、景観性の向上を目的に、手すりの取替などを実施した。
〇バリアフリープロジェクトでは、ステージや観覧席の高さを下げて、段差や柵をなくし、誰もが利用しやすい施設としていく。
3)小音楽堂は現在の形状を継承すべきではないですか。
➡公園計画担当部長
〇バリアフリープロジェクトでは、積層した魅力にさらに磨きをかけ、バリアフリー化により、誰もが利用しやすい空間の創出を目指す。
〇ビスタ軸上の配置等を継承する。
〇ステージや観覧席の高さを下げて、段差や柵をなくし、誰もが利用しやすい施設としていく。
4)小音楽堂の高さを支える石垣、裏側の水飲み場は歴史的な建造物として維持すべきではありませんか。
➡公園計画担当部長
〇詳細な整備内容は、設計等において検討していく。
Q5.第二花壇からテニスコート脇に移植したバラについて伺います。
枯れてしまったかその可能性のある株が多くあるようです。現状を把握していますか。移植した約250株の内、枯れたか、もしくは要観察としている株数を伺います。
➡公園計画担当部長
〇造園の専門家の意見も踏まえ、適切に管理しており、観察を継続している。
Q6.次に再生整備計画について伺います。計画のイメージ図に描かれていますが、心字池への架橋計画があるのでしょうか。
➡公園計画担当部長
〇詳細な整備内容は、設計等において検討していく。
Q7.地球沸騰化の進行に鑑みて、樹木のない大芝生広場計画を見直し、緑陰を維持すべきではありませんか。
➡公園計画担当部長
〇大芝生広場を含むエリアは、家族連れなど様々な世代の憩いの場となる空間に再整備。
〇詳細な整備内容は、検討していく。
Q8.「環境計画」の実施について伺います。
「日比谷公園再生整備計画」では「グリーンインフラとしての再生整備」の「環境計画」に次の記載があります。
「緑陰によるヒートアイランド現象の緩和への寄与のほか、雨水の循環、多様な環境の創出、生物多様性などの環境機能を向上させるグリーンインフラとして整備、管理運営を行い、来園者に分かりやすく解説するなど、緑とオープンスペースによる都市環境の向上の取組を先導していく
ヒートアイランド現象への対応の寄与
・緑蔭の提供や遮熱性舗装、透水性舗装によりヒートアイランド現象緩和へ寄与していく(皇居周辺や⽇⽐⾕公園は⽐較的温度が低い)
雨水循環システムの構築
・園内に降った雨水を集水、浸透させるとともに、雨水浸透を可視化して、水の循環を判りやすく発信していく」
この環境計画について、すでに行われた第二花壇エリアで実施された内容と、大噴水エリアでの実施予定を伺います。
➡公園計画担当部長
〇第二花壇周辺エリアは、雨水を浸透させる側溝を設置
〇大噴水・小音楽堂エリアにおける取組も検討
Q9.最後に、日比谷公園は平坦な土地に日本で初めて作られた洋風の都市公園として、全国の先駆けとして121年の歴史があります。国の文化財に指定されるべき貴重な文化遺産であり、「名勝」に値すると考えますが、いかがですか。
➡公園計画担当部長
〇「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」に基づき、120年の時代を経て積層した魅力に更に磨きをかけ、全ての来園者及び将来の都民にとってウエルビーイングとなる公園に進化させていくことが重要であると認識している。
➏葛西臨海水族園のアプローチの再検討と森の保全等を求めることに関する陳情
(意見表明)
葛西臨海水族園の建替えについては、「自然の水辺エリア、淡水生物館と芝生広場」が閉鎖され、次の段階に進みました。しかし、その状況の中でも森の保全に向けた再検討を提案する本陳情にはぜひ耳を傾けるべきです。
そもそものテーマパーク的な水族館としての充実を図ることを優先した都の方針がまちがっていることは繰り返し述べています。何度でも述べますが、要求水準書において、都民の財産である、35年かけて育んできた貴重な樹林地を維持し、その自然環境の保全を第一とする条件の中での、最善の建替え計画を追求するべきでした。
本日の質疑を通して、都は樹木の保全・移植の現状把握も行っていないことが明らかになりました。責任をもった進行チェックと、その情報の公開を求めます。
今回の陳情項目は5点です。
1 新水族園本館へのアプローチの配置を再検討すること。
2 共生の杜(もり)の機能を、既存淡水生物館裏の土壌や川の流れ、生態系を含む森 一帯で代替する措置を講ずること。
3 新水族園本館と既存水族園(本館)とが連携しやすいよう、アプローチを配置すること。
4 周囲の歴史的景観との調和を図ること。
5 都が掲げる理念と整備事業の内容とが矛盾しないよう、計画を修正すること。
いずれの9項目についても採択すべきものと考えますが、特に、陳情者が述べている次の点は重要です。
<都は、整備事業の理念として「環境問題の現状を学ぶことができる場」「持続可能な社会の実現に貢献する施設」を掲げているが、東京都レッドデータブックに記載された生物の生息地である森一帯を破壊することは、持続可能性の放棄である。 これは、東京グリーンビズや環境の保全と矛盾するため、森一帯を可能な限り残し、未来の子供たちに引き継ぐべきである。>
この指摘を重く受け止め、議会として、この陳情を採択し、まだ間に合う計画の見直しを求めることを委員のみなさんに呼びかけます。