ブログを更新★【委員会報告】請願・陳情審査:練馬大泉2中を分断する都市計画道路、他
11月27日の都市整備委員会は、第4回定例会提出案件の説明と請願・陳情審査でした。
11月7日に現地視察した、練馬の大泉第2中学校を分断する都市計画道路を優先整備路線から除外する陳情は不採択になりました。
陳情の採決結果は以下の通りです。
<住宅政策本部>
➊ 月収158,000円以下世帯への家賃1割減額制度の創設に関する陳情 ➡不採択
*採決態度 趣旨採択:共産、グリーン 不採択:都ファ2、自民2、立憲ミネ無、公明、国民、自由
➋ 都営住宅の増設に関する陳情 ➡不採択
*採決態度 採択:共産、グリーン 不採択:都ファ2、自民2、立憲ミネ無、公明、国民、自由
➌ 都営住宅の自治会等が徴収する共益費に関する陳情 ➡不採択
*採決態度 採択:共産 不採択:都ファ2、自民2、立憲ミネ無、公明、国民、自由、グリーン
<都市整備局>
❹ 都市計画道路の整備に住民との対話・熟議を位置付けること に関する請願 ➡不採択
*採決態度 採択:共産、立憲ミネ無、自由、グリーン 不採択:都ファ2、自民2、公明、国民
❺ 高台まちづくり事業の住宅の移転先を浸水しない高さとする ことに関する陳情 ➡不採択
*採決態度 趣旨採択:共産、グリーン 不採択:都ファ2、自民2、立憲ミネ無、公明、国民、自由
❻ 都市計画道路補助第135・232号線を優先整備路線から 除外することに関する陳情 ➡不採択
*採決態度 採択:共産、自由、グリーン 不採択:都ファ2、自民2、立憲ミネ無、公明、国民
❼ マグロ塚を築地市場跡地の一画に移設することに関する陳情 ➡不採択
*採決態度 採択:共産、立憲ミネ無、自由、グリーン 不採択:都ファ2、自民2、公明、国民
委員会の録画はこちら
https://nws.stage.ac/metro-tokyo-stream/arcplayer.html?list=C01_4&id=1&lecno=4
以下、漢人の発言原稿と答弁骨子(実際の発言とは異なります)
❹ 請願15号:都市計画道路の整備に住民との対話・熟議を位置付けること に関する請願
本請願の願意は
・都市計画道路の整備や計画見直しの判断基準として、現在の土地利用を十分に考慮し、あわせて地元自治体と住民の意向の歴史的な対応や経緯を最大限に尊重すること
・住民の理解と納得を得るため、地域のまちづくり全体を考える対話と熟議の場を設けることを求めるもの
もっともなお気持ちであると受け止める。
都市計画道路の第四次事業化計画では、「現在の土地利用を考慮」して計画内容の再検討をすることとした路線がいくつかある。
その一つが、この請願者の地域と重なる環状3号線、いわゆる環三
第四次計画では、放射・環状線などの骨格幹線道路は無条件に優先整備路線とされていたが、環三は、例外的に計画内容再検討路線とされた。
その理由として挙げられたのが「現在の土地利用を考慮」すること
Q1 第四次事業化計画において環状3号線を「計画内容再検討路線」とするにあたって、「整備の実現に向け、地形や現在の土地利用を考慮するとともに、必要とされる道路機能を発揮する整備形態の検討が必要」とされているが、「現在の土地利用を考慮する」とはどういうことか伺う。
➡都市基盤整備部長答弁
〇都市計画運用指針において「都市施設を定める際には、土地利用等と総合性、一体性を確保するように定めることが望ましい」との趣旨が示されている。
再質問 都市計画運用指針の記載は、あくまで都市計画を「定める際」、つまり都市計画決定にあたってのこと。質問しているのは、いったん決定された都市計画道路を事業化するにあたって「現在の土地利用」を考慮するとした主旨。改めて答弁を求める。
コメント 都市計画道路の多くが計画決定から60年あるいはそれ以上の時間がたち、道路が計画されている地域の土地利用は劇的に変化してきている場合が多い。田畑が中心であった地域で宅地化が進み、住宅地として整備されてきた地域は、23区の周辺に大きく広がっている。あるいは、小金井3・4・11号線の周辺のように、緑の保全や河川の親水化など、自然環境の保全、自然との共生という視点で土地利用の方向性や目的が大きく展開してきた場所もある。他の都市施設や公共施設の整備が進み、それらの施設との調整、整合を図ることが求められるようになっている場合も少なくない。
第四次事業化計画においても、また第五次に向けた中間まとめでも、優先整備路線としての評価・選定にあたって「周辺の土地利用を考慮する」という記述はない。環三のような運用をしているのであれば、請願の願意にあるように、きちんと評価の指標として位置付けるべき
❻ 陳情69号:都市計画道路補助第135・232号線を優先整備路線から 除外することに関する陳情
土地利用の変化を都市計画道路の整備の中にどう反映させていくかという点で、陳情69号はある意味で請願15号と表裏をなすもの
陳情69号の願意は、練馬区の大泉学園駅南側地区に計画されている補助第135・232号線を優先整備路線から除外してほしいというもの
この二つの路線は、区立の大泉第二中学校の校庭を東西南北に分断する位置にあり、道路を整備する際にいかにして中学校の教育環境を保全・再建するかが大きな課題となってきていた。
Q1 この二路線は第三次事業化計画から優先整備路線に選定されているが、20年にわたって事業化に至らなかった理由
➡都市基盤整備部長答弁
〇区からは「教育環境の保全と都市計画道路の整備方策について、取組方針をとりまとめ、今月事業概要説明会を開催し、測量に着手。今後事業認可に向けて着実に取り組んでいく」と聞いている
コメント 20年かかって、やっと学校の再建案を取りまとめたということ
陳情者のお話では、この20年の間に練馬区の学校再建方針は二転三転し、その都度、学校関係者や地域の皆さんの強い批判を受けて撤回されたり凍結されてきた経緯があるとのこと。しかも、新しい『取組方針』で地域の合意了解が得られたとは、とうてい言えない状況があるようだ。
陳情者に案内をしてもらって、現地を見てきた。
広いグラウンドのあるいかにも歴史ある大泉第二中学校は、校庭が道路で分断されるという。校庭の面積が減った分をカバーするために練馬区は第二グラウンドを作ることにしたというので、その予定地まで歩いてみたが、授業で使うにしても部活にしても、子どもたちや先生方の負担は大きいに違いないと思う。教育環境が悪化・低下するという関係者の懸念は、十分に理解できる。
また、その中学校を核にしながら広がる低層の落ち着いた住宅地には畑や樹林もあり、小学校や特別支援学校があり、白子川という湧水の川があり、さらには植物学者の牧野富太郎博士の牧野記念庭園という貴重な緑と文化の拠点施設もある。大泉第二中学校ができたころには畑ばかりであった地域がここまで変貌し、文字通り「現在の土地利用」が計画決定時と大きく変化している。この街の真ん中を道路が切り裂いていくことに対して、住民の皆さんから強い疑問や批判が出されていることは当然のことだと感じた。
Q2 大泉第二中学校の教育環境との両立を図るということで練馬区が取りまとめた『取組方針』では、学校の床面積を確保するために道路整備に合わせて沿道の用途地域・高度地区等を変更することが前提となっているとのことだ。『都市計画運用指針』等では、用途地域等の変更の際には原則として地区計画の策定を求めているが、この地域の地区計画策定に向けた検討状況を伺う。
➡都市基盤整備部長答弁
〇区からは「今後、まちづくり協議会などを立上げ、地域の方々の意見を伺いながら、まちづくりを進めていく」と聞いている
コメント まちづくりの合意形成どころか、方針の提示、さらにはまだ協議会の入り口にすら立っていないのに、用途地域の変更を前提にして道路を動かしていいものか。
都市計画道路の整備が緊急性が高いとか、きわめて必要性が大きいというならまだわかるが、その点でも疑問
陳情にも書かれているが、住民の中には、現在、バス通りとして利用されている練馬区道39号線、通称・学芸大通りの拡幅を優先すべきだという根強い意見があるようだ。
Q3 現行の都市計画道路の整備方針における必要性の検証に用いた交通量推計について、135号線の当該区間ならびに学芸大通り(練馬区道39号線)の推計交通量を伺う。
また、これまでの学芸大通りの交通量調査結果はどのようなものか。
➡都市基盤整備部長答弁
〇現行方針における必要性の検証にあたり、補助135号線の将来の交通量は、1日当たり6,000台以上
〇練馬区道39号線については、交通量推計の対象外
〇区からは、「平成26年度に区が実施した現況の交通量調査では、12時間交通量が6,426台、令和元年度では5,771台」と聞いている
〇練馬区道39号線の将来の交通量は公表していない
コメント 第四次事業化計画の策定時に都が行った交通量推計によると、学芸大通りの策定時点での交通量は1日1万7千台。もし本当にこれだけの交通があるのなら、緊急に都市計画道路を整備する必要がある。しかし、実際には当時でも7000台を超えた程度であり、しかもその数字は年々減少、陳情にもあるように、最近の数字は1日5000台にまで減っている。
四次の交通量推計では、135号線は学芸大通りの交通を事実上、付け替えるような役割になっており、学芸大通りの現状からすれば交通処理上、新たな都計道の必要性は決して大きいとは言えない。
Q4 学芸大通りは練馬区の道路網計画において幅員12mの生活幹線道路に指定されているが、都はそのことを承知しているか。また、135号線の整備に先立って当該生活幹線道路を整備することについての都の見解
➡都市基盤整備部長答弁
〇ご指摘の計画は区が独自に策定したものであるが、本計画が策定されていることは承知
〇個別の区道の整備については区が判断すべきものと考えている
コメント 区がやると決めれば、学芸大通りから先にやることにとくに問題はないということ。区は、都市計画道路があくまで先と主張しているようだが、もっと合理的で現実的なまちづくりの発想はないものか。それこそ「現在の土地利用」を考慮した、都市計画事業の調整
Q5 当該路線の整備に関する地元地域の合意状況についての都・区の認識
➡都市基盤整備部長答弁
〇補助135号線、232号線は区施行の優先整備路線であり、区は「今年に入り、素案や事業概要説明会などを開催。引き続き、地域の方々に丁寧に説明を行い、ご理解を頂けるよう努めていく」としている
コメント その答弁あった事業概要説明会では、なんと200人を超す人が参加、ほぼすべての発言が区の方針に異議を唱えるもの、疑問を呈するものだったとのこと
この二つの路線については、計画区域内に公立中学校が整備され、その中学校を一つの核として豊かな地域コミュニティが形成されてきた長い歴史がある
また、周辺の都市計画道路の整備も相まって、地域の交通環境も大きく変化し、学芸大通りは都の交通量推計においても交通ネットワークを担う路線として評価の対象となっているように、代替的な交通ネットワークの一部として機能してきた。学芸大通りが生活幹線道路として拡幅されれば、地域の交通課題は大きく解消されるはず。
二つの道路のうち特に南北の135号線の交通ネットワーク上の意義は認めるが、土地利用の大きな変化、学校との支障、地域の合意形成の欠如などを踏まえれば、優先整備路線に選定せず、引き続き見直しも含めた合意形成の努力を進めるべき



