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【報告】都市計画道路3.4.11号線に関するオープンハウス(東京都主催)

2月21日夜から23日にかけて、はけと野川を壊す「都市計画道路3.4.11号線」に関する東京都主催のオープンハウス型説明会が開催されました。宮地楽器ホールの1Fロビー(マルチパーパススペース)でのパネル展示と、同じく1FのスペースNでの4回の「意見交換会」でした。

22日に会場に行き、展示パネルを見て職員からの説明を聞き、意見交換会(先着20名)に並んで参加しました。

結論としては、残念ながら、東京都のこの道路問題へのますます不誠実な対応と、気候危機対策の不徹底さも明らかになりました。

 

展示パネルについては、全体的にとても恣意的・誘導的な内容だと感じました。

特に象徴的だったのは、この道路ができると救急病院へ7分早く行けるようになる、というパネル。近くにいた職員に「この辺りは他に救急病院ないんですか?」と聞いたら「わかりません」とのこと。調べてみたら、連雀通りを東に行けば、7分程度の範囲に「武蔵野日赤病院」「三鷹中央病院」、少し先には「野村病院」があります。パネルで示された17分から10分に移動時間が短縮できるという武蔵野公園南側の「榊原病院」と同じ第二次救急病院が、もっと近くに3つもあるのです。

 

そして、もう1枚。第四次路線全体の整備で、CO2排出量が平成47年に8ポイント減になり、地球温暖化の抑制効果が期待できるというもの。平成47年は西暦2035年ですが、令和にさえなっていないことがデータの古さと作成姿勢を示しています。

第四次優先整備路線を決定したのは2016年ですが、東京都は昨年2019年に「ゼロエミッション東京宣言」で2050年CO2排出量ゼロを宣言しています。年末には不十分ながらも「ゼロエミッション東京戦略」も発表し、2030年30%減、運輸部門では、2050年にはゼロエミッションビーグル(水素自動車)100%、2030年50%などの数値をあげています。この評価は別にしても、同じ東京都が掲げている計画です。既存の道路整備計画は、必要性も効果も当然見直されるべきではないでしょうか。フロアーの説明員の職員さんは「そうですよねぇ…」と口ごもっていました。

驚いたのは、意見交換会での同じ質問への都の回答です。「それ(気候危機対策)は、国際的な問題で、こんな東京のはずれの道路計画には関係ないことでは・・」とのこと!!!

小池知事、「ゼロエミッション東京宣言」ってそういうものなんですか???

 

私の参加した22日午後の意見交換会の場で、その回からは、やり取りを録音して後日そのデータをHPにアップすること(もちろんプライバシーには配慮して)、会場でのアンケート用紙に連絡先を書けば、質問への回答をもらえることが確認されました。
*上記の救急病院パネルの問題と、ゼロエミッション東京との関係を質問しました

 

会場には「目玉」のように完成予想のジオラマも展示されていました。
長い住宅部分は今そこに暮らしている方の土地や家を奪い、コミュニティを壊し、はけと野川をまたぐ大きな橋は、私たちの大切な自然環境と景観を破壊してつくられるのだということを改めて痛感しました。

 

 

この説明会にむけて、小金井市の都市計画道路を考える市民の会、3・4・11関係住民の会、はけ文の3団体共同が、新しいチラシを作成しました。都市道路問題について、とてもわかりやすく解説されています。

https://hake-bun.blogspot.com/2020/02/blog-post.html