【報告】2/6 第2回 都議会報告会
報告:横須賀雪枝
2022年2月6日(日)、都議になって約半年、2回目の議会報告会を開催しました。漢人事務所「スペースチェンジ」を会場に、東京都は蔓延防止期間中のためZoom推奨で募集し、リアル&Zoom合わせて30名の方にご参加いただきました。
1月末からポスティングしたレポートを見て初参加してくださった市内の方も数名、元都議で武蔵野市長の松下玲子市長や映画「太陽の蓋」のプロデューサーの橘民義さんも参加されるなど、賑やかな顔ぶれとなり有意義な報告会となりました。
今回の司会は運営委員の宇野祐子さん。まずは漢人さんから昨年末に行われた都議会定例会を中心に、いまの都政で課題になっていること、取り上げてきたことなどを1時間ほど使って報告がありました。
◆12月都議会報告・・・・・・・・・・
都議会は膨大な数の議案が審査されます。その中で賛否が分かれた議案、漢人さんが反対した議案、賛成した議案などに分けて説明され、IR(カジノ)誘致中止に関する請願や都立・公社病院に関する請願、特定整備路線についての陳情などが不採択になっている残念な現状などが報告されました。やはりここは数の力で残念ですね。
続いて漢人さんが所属している環境・建設委員会についての報告。1人だけで反対をしたハイブリッド車の奨励について説明。「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部改正」でしたが、ハイブリッド車を非ガソリン車として奨励しようという改正で、ハイブリッド車は過渡期であって一見良さそうだけれども電気自動車への転換が遅れてしまう。それを奨励している日本は世界の流れには逆行していている。電気自動車の話をすると、原発問題が必ず持ち出されるが、同時に原発に頼らないクリーンエネルギーを増やすことも進めなければならないと付け足しました。
漢人さんの1番のテーマ、小金井のはけと野川を壊す都市計画道路2本の現状についての報告。都が実施し11月に公表された武蔵野公園の環境調査の結果により、多くの在来種や希少種が存在する豊な生態系があることが確認され、道路事業によりそれが破壊されることが指摘された(が、東京都はこの調査結果をしても道路を中止にはせず、来年度も調査などの予算がつけられている)。この調査結果を漢人さんが知り合いの環境アセスの専門家に見てもらったところ、「このまとまった緑が多摩地区にあることで、都心の緑と山間部の緑を繋ぐ大事な役割を果たしている。ここが道路で分断され、生態系が壊されるということは、都心の緑地にも少なからず影響を与える」と指摘され、この緑の重要性が再確認されたそうです。
その他、井の頭公園の東京都西部公園緑地事務所の建て替え工事により、多くの木が伐採され資材置き場となる場所に希少種があるのがわかったことがわかり、漢人さんも五十嵐都議らと一緒に、井の頭公園周辺の市民や自然保護団体の方々とこの問題に取り組んでいることが報告された。井の頭自然の会の代表の方もZOOM参加されていたため、この問題についてさらに補足の説明があり、井の頭公園がある武蔵野市の松下市長も熱心に耳を傾けられ、情報交換ができたこともよかったです。
その他、コロナ禍で、問題が深刻化している生活困窮者への支援についても文書質問や予算要望だしており、年末年始に集中して民間団体が開催していた「女性による女性のための相談会」にも参加したことなども報告されました。
◆参加者からも活発な意見や質問が・・・・・
司会の宇野さんから「松下市長、漢人都議のこの半年をご覧になられていかがですか?」と参加された松下市長にご発言を求めたところ、
「一人会派でありながら、地域に根ざした活動などもされて、頑張っておられますよね。東京都は市政以上に官僚組織で、なかなか意見をしにくいところなんですが漢人さんには負けずに頑張ってほしいと思っています。最近の都政を見ていると知事の思いつきのような感じで決まっていることが多いと感じていて、パートナーシップもちゃんと条例化してほしいと思っています。武蔵野市も苦労しましたが、4月から条例化します。同性婚の方だけでなく事実婚の方なども対象ですし、民間にも協力してもらって不動産契約、入院時の対応なども制度を充実していきたい。東京都にも頑張ってほしい。
児童相談所の問題も東京都にしっかりやっていただきたい。差別問題についてもしっかりお願いしたい。武蔵野市の住民投票条例を通して外国籍住民に対する差別意識についてまた考えさせられました。制度の中に差別をしないように組み立てていかないと全部根っこは一緒だと思うので、また漢人さんとも意見交換しながら進めていきたいと思っています」とご意見と励ましをいただきました。
続いて参加者からの質問を受けました。
初めて参加された市民の方から「都市計画道路2路線についてですが、漢人さんのレポートによるとまだ見直しをさせることができそうに読めたけれども、実際はすでに用地取得が始まっていてもう無理なのでは?と不安になる。実際どうなのかお聞きしたい」という質問がありました。
「実際はまだ事業認可されていないので、用地取得は始まっていないが、連雀通りの拡幅工事と重なっている箇所が取得されている。東京都は小金井市民の反対の声が大きいので、丁寧に進めている。そんなに強引には進めていないのでまだ見直しをさせることはできると私は思っている」と漢人さんから説明されました。用地取得について「連雀通り沿いは一部3・4・1号線のための取得である」と参加していた安田市議から補足があり、市民の方からは「反対の意志を示したいけれどもどんな方法があるのか」ということも聞かれました。家の前に反対のプラカードを出すことやはけ文の活動などお伝えしました。道路問題についてまだまだ情報が行き渡っていないこと、反対したいと思っている市民の方がいることを知ることができ、反対の輪をさらに広げていかなければいけないと感じました。
井の頭自然の会の方から、井の頭公園の西部公園緑地事務所の建て替えについての具体的な説明、多様な性について活動してきた方から東京都パートナーシップ制度についての質問、昨年の総選挙で郵便投票制度の複雑さと区役所の不適切な対応で重度障害者の方が利用できなかった問題など、参加者からの質問が相次ぎました。
最後に2月27日(日)14時から「チェンジ東京!小金井の会」の総会を開く旨をお知らせし、ぜひご参加をと呼びかけて閉会となりました。