本日、第２回定例会が閉会しました。終了にあたっての談話を発表（プレスリリース）しました。

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　本日の本会議の最後の5分、小池知事からの3選立候補の表明がありました。

【談話】「2024第２回定例会」を終えて

2024.6.12
　　　　　　　　　　　グリーンな東京 幹事長　漢人あきこ

　小池知事の任期最後となる第２回定例会では、グリーンな東京・漢人あきこは、小池都政の２期８年を検証する最後の一般質問を行い、改めて、小池都政の転換、新知事誕生への決意を強くしました。

◆環境より開発優先に転換した小池都政
　小池知事は、８年前の都知事選で「東京大改革宣言」を掲げて立候補、都政の転換を求める都民の期待を受けて当選しましたが、都民の声に耳を傾けず、守るとした環境を破壊し、大型開発優先のまちづくりを加速。２０３０年カーボンハーフの実現も相当に困難で、基本的な人権認識の欠如もあらわになっています。

◆環境を破壊し民意に反する都市計画道路小金井２路線の事業化中止を　
　２０１６年の「第四次事業化計画」で、小金井３・４・１号線、３・４・１１号線外の２路線が優先整備路線に選定され、その直後の都知事選で小池候補は、市民団体のアンケートに「知事に就任したら、実際に巡視し、地域住民とも対話し、優先整備路線に位置付けることが不適切だと判断される場合には、必要に応じ、見直しを進めていきたい」などと回答しました。
　道路予定地には、全国２７カ所、都内では唯一の自然再生推進法に基づく自然再生事業の対象地区や、関連地区の、野川、はけの森、武蔵野公園が含まれ、周辺には、オオタカが舞い、ホタルも蘇りました。
　交通量は減少し、渋滞も解消傾向にあり、道路の必要性の最大の根拠は失われつつあり、地権者の７５％が反対し、現市長は「2路線の事業化中止」を表明しています。
初心に基づき、事業化中止の決断を求めましたが、丁寧に対応するとの答弁でした。

◆街の将来像を根底から覆す公園まちづくり制度廃止と　神宮外苑再開発の事業計画の見直しを
　神宮外苑の開発計画は、知事が樹木伐採の見直しを重ねて要請するという異例の展開となっていますが、再開発計画の抜本的な見直し抜きに、実効ある樹木の保全は困難です。この計画を可能とした「公園まちづくり」制度の廃止と、神宮外苑再開発の事業計画の見直しも含めて事業者との協議に入ることを求めました。

◆絶望的な2030年カーボンハーフと、エネルギー貧困対策、学校教室断熱の迅速な対応を
　1.5℃目標の実現、先進国の責任からすれば、都は、２０００年比６０％以上の削減目標が必要です。２０１６年環境基本計画の目標は２０３０年３０％削減ですが、２０２１年で2.28%の削減で、このままでは、２０３０年カーボンハーフ実現もできません。1.5℃目標達成への責任を果たせる削減目標と、大胆かつ迅速な罰則を伴う規制強化を求めましたが、現状を肯定するのみで、意欲的な姿勢は示されませんでした。
　格差と貧困が常態化する中で規制強化やカーボンプライシングを進めれば、低所得者層への打撃は極めて深刻で、熱中症対策など、エネルギー貧困層の命を守る、環境と福祉の連携した現状把握と対策は必須です。　
　学校では授業に集中できないほどの教室の高温化が危惧されます。グリーンな東京の都内区市町村立小中学校の全校調査では、対策を要する最上階教室の室温検査実施は３３％のみ。都教委は都立学校の現状把握のための調査さえ拒否しました。学校断熱改修の迅速な対応のための緊急調査と対策を求めます。

◆知事の人権認識は誤りであり、知事としての資質に問題あり
　朝鮮学校は、歴史的な経緯、民族教育の重要性からも、必要不可欠な存在であり、国連からは朝鮮学校差別に関する懸念と勧告が繰り返され、あらゆる差別の禁止を掲げる人権尊重条例と、こども基本条例が制定されました。朝鮮学校に対する私立外国人学校教育運営費補助金の交付再開を求めましたが、「補助金交付は都民の理解が得られない」との答弁でした。知事は、差別解消と都民の理解を得るために力を尽くすべきです。
　人権尊重条例では「誰一人取り残されることなく尊重」されることがうたわれています。人権とは普遍的なものであり、施策ごとの恣意的判断を行うべきではない、と見解を求めましたが、「施策の実施に当たっては、条例の理念と施策の性質を踏まえ、判断」と、恣意的に選別する、一部の都民を「排除する」という答弁でした。
　人権軽視の小池都政からの転換をめざします。　

以上