【委員会報告】「住宅政策本部」事務事業質疑-11/13都市整備委員会
都議会では毎年秋、決算特別委員会による前年度の決算審査と、常任委員会での事務事業質疑(各局所管事業全般についての質疑)を行っています。
都市整備委員会の事務事業質疑から、漢人の質問概要を報告します。
11/13に「住宅政策本部」への質問を行いました。
録画はこちら(漢人は3:52:15から)
https://nws.stage.ac/metro-tokyo-stream/arcplayer.html?list=C01_4&id=1&lecno=4
【1】 セーフティネット住宅の拡充について
【2】 都営住宅の建て替えについて
【3】 大学と連携した学生入居による地域コミュニティ支援事業について
*以下、質問原稿と答弁骨子です。実際の質問・答弁については録画をご覧ください。
*会議録検索アップまでには半年ほどかかります➡https://www.record.gikai.metro.tokyo.lg.jp/
物価高騰によって市民の生活が、ますます厳しくなっている。
東京都の消費者物価指数は、この9月速報値で2020年比が110.7
家賃も上昇している。
東京都では5年間で「30㎡以下のシンクグル向け」が7.6%上昇し、
「50㎡以上のファミリー向け」は26.1%も上昇しているという調査結果もある。
他方で実質賃金は下落が続いている。
一般的に物価高騰対策が必要というだけでなく、家賃に焦点を定めた高騰対策が急務であることは明らか。
そこで、セーフティネット住宅が、「低額所得者」に対する家賃高騰対策として、どの程度の効果があるのか否かを検証したい。
セーフティネット住宅(東京ささエール住宅)が、住宅確保要配慮者としての「低額所得者」を支援するための制度であることを、改めて確認したうえで、質問する。
1.登録住宅と専用住宅について
Q1 セーフティネット住宅の、住宅確保要配慮者だけでなく、一般の方も入居できる「登録住宅」は何戸で、その内、住宅確保要配慮者のみが入居できる専用住宅は何%か。
A1
令和7年10 月31 日時点で、東京ささエール住宅の登録住宅は56,490戸、そのうち専用住宅は1,097 戸であり、約2%
(コメント)たった1,097戸、約2%は少ない
Q2 都内の専用住宅の2023(令和5)年度と2024(令和6)年度の入居者数と新たな供給戸数を伺う。
A2
令和5年度末時点の専用住宅の登録戸数は766 戸、令和6年度末時点の専用住宅の登録戸数は1,053 戸であり、287 戸の増加
また、情報提供システムにおいて、入居の有無などの情報が随時掲載
Q3 「専用住宅」は地域的に偏在していると指摘されている。
昨日、空き室について確認したところ、私の住む金井市は登録住宅4戸、専用住宅はゼロ
専用住宅は全62区市町村のうち29自治体、約47%がゼロ
いま住んでいる地域や自治体からの移住は生活環境の激変を招いてしまうため、住んでいる自治体でのセーフティネット住宅が必要だが、それが困難な状況だ。
これに対して対策はあるか。
A3
都は、専用住宅の改修などの補助を行う区市町村に対する支援に加え、独自の補助制度を実施し専用住宅の登録を促進
(コメント)制度が始まって8年目であり、都独自補助も追加実施してきたようだが、ニーズに応えることができる程の効果がないのではないか。
Q4 入居する住宅確保要配慮者の資格は審査しているか。低所得者の収入の基準や上限はあるか。
A4
セーフティネット住宅は住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅であり、入居審査は貸主が行っている。なお、住宅確保要配慮者のうち、低額所得者は収入が月収15 万8千円を超えない者とされている。
(コメント)月収15 万8千円というのは、都営住宅と同じですね。
Q5 では、その都営住宅は、2023(令和5)年度と2024(令和6)年度の都営住宅の応募者は世帯向けで約8倍。単身者向けで約30倍。それぞれ約28,000人、約12,000人が抽選で落ちている。
都営住宅の抽選に落ちた「本来入居対象者」は、優先的に低家賃の住宅が確保されるべきだが、セーフティネット住宅の家賃が「近隣相場」では、都営住宅よりも高額となり、低所得者の住宅確保要配慮者への支援にはならないのではないか。見解を伺う。
A5
都は、専用住宅の家賃低廉化の補助を行う区市町村に対し財政支援を実施
2.家賃低廉化政策について
Q6 区市町村に対する都の財政支援と、国の家賃低廉化補助制度の補助金額と期間を伺う。
A6
・家賃低廉化補助を行う区市町村を、国と都が支援する制度があり、補助限度額は原則、あわせて月額4万円で期間は10 年間まで
・補助額が月額4万円の場合、都内においては、国は2万円、都は1万円、区市町村は1万円を負担し、国費負担の総額は10 年間で戸当たり240万円
・国費総額が240 万円以内の場合、補助期間の延⾧が可能
(コメント)家賃が最大4万円安くなるのは有効だが、都内の家賃低廉化補助の実施自治体は、現在全62自治体中12区2市の計14区市で少ない
3.家賃補助について
Q7 都営住宅落選者が2万人規模で発生している一方、セーフティネット住宅は専用住宅は1,097戸ですが、この内、家賃低廉化補助をしているのは14区市のみで、低所得者への住宅確保支援策としては質量ともに不十分と思われる。住宅供給事業者への支援だけでなく、借主への支援、すなわち家賃補助(住宅手当)が必要だと思うが、いかがか。
A7
・都営住宅や民間賃貸住宅を活用し、重層的な住宅セーフティーネット機能の強化を図っている
・家賃補助制度の実施には「対象世帯の範囲」、「民間家賃への影響」、「財政負担の問題」、「生活保護制度との関係」など多くの課題があると認識
(コメント)都営住宅が決定的に不足しているにもかかわらず、都は増築の方針がないのだから、家賃補助制度は必須
Q8 多くの課題とのことだが、主な4つの課題「対象世帯の範囲」、「民間家賃への影響」、「財政負担の問題」、「生活保護制度との関係」について、それぞれ具体的な説明を求める。
A8
・対象世帯の範囲については、幅広い視点から公平である必要
・民間家賃への影響については、家賃相場の上昇を招く懸念
・財政負担の問題のほか、国の制度として生活保護制度に基づく住宅扶助等が措置されている中で公平性を確保したものとなりうるのか、課題があると考えている
(コメント)いずれも解決すべき、解決可能な課題として検討すべきだ
Q9 先ほども述べたように、住宅確保要配慮者の立場からすれば、現在住んでいる地域から遠くに転居することは知人・友人関係が切断されるなど、生活環境の激変を伴い、望んでいないと思われる。近隣にセーフティネット住宅がない場合は、家賃補助が有効と思うが、いかがか。
A9
・家賃補助制度の実施には多くの課題があると認識
・都営住宅や民間賃貸住宅を活用し、重層的な住宅セーフティーネット機能の強化を図っている
(コメント)同じ答弁。思考停止状態。だって足りないでしょ
Q10 欧米では低所得者に対する住宅手当が支給されている事例が多くある。例えば、フランスでは全世帯の約24%、東京に即せば150万世帯がなんらかの住宅手当を支給されている。ドイツでは約1.3%、東京都に即せば、約10万世帯へ住宅手当が支給されている。
各国とも、都が認識している4つの課題を解決しつつ家賃補助や住宅手当を支給しているが参考にしているか。
A10
ヨーロッパ各国や日本は、それぞれ人口、世帯構成、地域的特性、歴史的背景、住まいに対する志向といった事情が異なることから、住宅政策の内容についても様々であると認識
(コメント)そのうえで、参考にして検討し対策すべきではないか。
介護保険制度は、カナダ、スウェーデン、フィンランドを参考につくられたし、都でも温室効果ガスの排出権取引・キャップ&トレード制度は、EUやアメリカカリフォルニア州の取り組みを参考に、日本で初めての先進的な取り組みを行ってきた実績もある。
残念ながら、セーフテイネット住宅えは、家賃高騰対策としては極めて不十分であることが分かった。
国連の人権宣言や国際的な会議では、「住まいは人権」が守るべき合意事項
世界の大都市では日本以上に家賃が高騰し、家賃高騰対策が極めて重要な課題となっている。先日のニューヨーク市長選では「家賃凍結」を主張した候補が当選
インフレが諸外国に遅れて進行している日本では、今後は家賃高騰対策がますます大きな課題になると想定される。
ドイツでは全世帯の約1.3%、スウェーデンは約3%、フランスは24%以上に家賃補助支給
東京都に即せば、10~150万世帯に相当
ところが、東京都のセーフティネット住宅専用住宅の空き室は全世帯の0.008%で、620戸しかない
欧米諸国では、他にも多くの国で家賃補助の制度があり、アジアでも韓国が若者への一時的家賃補助を恒常的制度とする方針を打ち出し、台湾にも家賃補助制度はある。
日本でも、都が先進的なモデルとして家賃補助制度の導入を積極的に検討するべき
都営住宅については、「維持・更新」を基本とすること、「現在のストックを最大限活用」し戸数は増やさないことが都の方針。しかし、先ほども述べたように、現有戸数をはるかに上回る応募が続いていることに加え、これまでの入居対象者に加えて、今後、都営住宅にはさまざまな新しい役割が求められているとの認識に立ち、以下、問う。
Q1 建替え目標とされている年間4000戸が達成されれば、全ての都営住宅が公営住宅法・同施行令が定める公営住宅の耐用年限70年以内に建替えを完了すると理解してよいか。
A1
都営住宅の建替えについては、公営住宅法上の耐用年数を超えないよう、昭和40年代以前に建設された住宅を中心に計画的に実施
Q2 現在、建替えに向けて事業中の団地数を伺う。
A2
令和7年9月末現在、基本設計着手以降の段階にある事業中の団地は、101団地
(コメント)5年前には、基本設計着手以降の段階にある事業中の団地は95団地だった。団地の建て替えは、加速化していることがわかるが、それにしても100を超える団地が建て替えに向けて具体的に動いているというのは驚きでもある。
問題は、この大がかりな建替えの中で、都営住宅をどうするか。今後、どんな役割を担っていくのか。大切な節目にあるのではないか。
都は2022年に住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画を策定。住宅確保に配慮を要する都民、いわゆる住宅確保要配慮者の居住の安定確保を図るための施策を取りまとめたもので、都は、国がセーフティネット法で示した低所得者、高齢者、障害者、子育て世帯といった範囲を超えて、新婚世帯、LGBT世帯、さらには「住宅確保要配慮者に対して生活支援等を行う者」などにまで住宅確保要配慮者の範囲を広げているが、この計画の中では都営住宅の果たすべき役割についても様々位置づけられている。
Q3 計画に定める要配慮者のための賃貸住宅の供給目標のうち都営住宅に係る部分の進捗状況について問う
ア 計画では、都内の公営住宅の供給目標を2030年までに17万1千戸としているが、これまでの都営住宅の整備状況ならびに計画達成の見通しを伺う。
Aア
令和3年度からの4年間で、都営住宅は約7万3千戸供給。引き続き計画達成に向け取り組み
イ 都営住宅における若年夫婦・子育て世帯向け入居募集及び公社住宅における子育て世帯に対する優遇・優先募集の実施数については、3万5千戸の目標としている。現在の達成状況とその中での都営住宅の戸数を伺う。
Aイ
・東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画は、住宅セーフティネット法に基づき策定し、「東京都住宅マスタープラン」との整合を図っている
・若年夫婦・子育て世帯向け募集については、令和3年度から令和6年度までの4年間で、都営住宅及び公社住宅を合わせて17,493戸を実施
・都営住宅の若年夫婦・子育て世帯向け募集は、4年間で7,785戸を実施
(再質問)17493戸のうち、都営住宅で7,785戸、残りの9.708戸が公社住宅。家賃の低い都営住宅での対応を増やすべきではないか
A
引き続き、都営住宅及び公社住宅において、着実に取り組んでいく
(コメント)10年の計画期間のうち4年を経過した時点で、供給戸数は何とか目標の4割に達しているが、低所得者向けとは言えない公社住宅が過半を占めている。都営住宅での対応増を求める。
住宅要配慮者に対する住宅そのものの供給のほかにも、要配慮者が必要とするさまざまな社会的な支援を組み込んだ住宅の整備は大きく立ち遅れている。都営住宅の住民の高齢化が急速に進む中、また、多くの障害者が現に暮らし、さらに入居を求めている中、このことは大きな問題
ウ そこで伺う。自治体と連携して整備することとなっているシルバーピアは、6年前に20戸が整備されて以来、1戸も増えていない。超高齢化が進み認知症の高齢者が急増する中で、見守りのある住まいの確保は大きな社会的課題であり、現入居者の安定的な居住の継続のためにも、整備を加速化させるべきではないか。
また、現在、建替えに向けて事業中の101団地のなかでの整備の予定はあるか。
Aウ
シルバーピア事業については、高齢者福祉施策の担い手である地元自治体と連携し実施するものであり、地元自治体の意向を踏まえながら、都営住宅の建て替えに合わせて供給、建替事業中の団地において、現在、シルバーピアを整備する計画はない
(コメント)要支援高齢者のニーズをしっかりと発信できていない自治体の側にも問題はあるかもしれないが、何より通常の住宅募集の対象とならないいわゆる空き住宅しか使えないという制約がある中で、自治体のニーズとマッチしていないという課題が大きいと思われる
次に、これまでの都営住宅政策において明らかに立ち遅れていた若年世帯、とりわけ単身世帯への対応について伺う。
エ 住宅政策審議会12号答申『都営住宅における管理制度等の在り方について』では、「若年単身者については、団地のコミュニティの維持や住宅ストックの有効活用といった視点も考慮しながら、入居資格を認めることが適切」とされているが、都営住宅における若年単身世帯の入居促進策の実施状況を問う。
Aエ
現在、都営住宅の空き住戸について、TOKYOチャレンジネット事業の一時利用住宅としての活用や、就労自立した生活を目指す低所得の若年、中年単身者に対し提供するモデル構築事業、大学と連携した学生入居による地域コミュニティ支援事業を実施
(コメント)空き住戸の一時利用では限界があり、住政審答申の主旨に応えるものではない。「大学と連携した学生入居による地域コミュニティ支援事業」については別に質問する。
住宅確保要配慮者の居住の安定確保という大きな社会的政治的な課題に直面する中で、都営住宅を増やさないというこの間の頑なともいえる姿勢を続けることが許されるのか、強い疑問を感じる。
新たに土地を取得し団地を新設するのは大変なことだったとしても、既存の住宅の建て替えに合わせて戸数を見直し拡充していくことは決して困難なことではないはず。
Q4 例えば、一団地の住宅施設としての都市計画のもとで整備された大規模な団地は、建蔽率や容積率が低くなっており、多様な施設基盤を有してきた経緯があるなど、その建替えは都営住宅の今後の在り方を考えるうえで重要な意味を持つ
ア 一団地の住宅施設として都市計画決定されている都営住宅の規模としてはどの程度のものが多いか。また、ここ最近で地区計画に移行する形で建て替えが行われた団地はどこか
Aア
・一団地の住宅施設の都市計画が定められている都営住宅の規模は、戸数が数十戸から千戸を超えるものなど、様々
・地区計画に移行し建替えに着手した団地は、谷在家三丁目団地など
イ 地区計画に移行する場合、東京都が地区計画案の提案者となる場合もあるが、提案者となった場合、案の取りまとめに当たって居住者の意向をどのように把握し、合意形成をどう進めているか。
Aイ
都が地区計画の提案者となった場合は、居住者や近隣住民に対し、説明会を開催し、地区計画の提案内容を説明して意見を聴取した上で、区が原案を作成
ウ 地区計画への移行に伴って、地元自治体との協議はどの段階で、またどのような点について行われるか。戸数や新たにどのような住宅を整備するのか等について地元自治体の意向は確認されるか
Aウ
・都が地区計画の提案者となる場合は、提案内容の作成に先立ち、地元自治体と地区計画の目標などについて協議
・都営住宅の戸数等については、従前居住者の世帯構成などの状況を勘案した上で、地元自治体と協議
(コメント)戸数について「地元自治体と協議」との答弁。自治体側の発意や問題意識によっては、戸数を増やすことも可能という趣旨と聞いた。
ちょうど今、練馬区にある都営南田中団地でも一団地の住宅施設間ら地区計画への移行を視野に入れた建て替えの動きが始まっている。この団地は1500戸を超えるという大規模なもので、こうした団地の建て替えでは土地の余裕が生まれ、戸数を増やす条件も広がっていく。いわゆる創出用地で、これをどう活用するかは都営住宅建て替え事業の大きな論点の一つ
エ 一団地の住宅施設とされたものをはじめとして、大規模な都営団地の建て替えに当たっては住戸の高層化・集約化を進めることなどによって創出され、都はこの創出用地を種地として2050東京戦略では2035年までに民間活用事業を12か所で実施するという目標を掲げているが、この民活事業の実施状況を伺う。
Aエ
・東大和市の東京街道団地では、商業、医療、福祉等の生活支援機能が整った生活の中心地の形成を図る事業として、令和2年に事業実施方針を公表し、令和6年に複合施設が開業
・北区の桐ケ丘団地では、令和5年に事業実施方針を公表した後、事業者決定を経て、現在、事業者が設計等を進めている
オ 民活事業においては、都営住宅の用地が有償で貸し付けられるが、貸し付けにあたっては住宅用地が普通財産に変更され、賃料収入は住宅政策本部の歳入となっている。なぜ普通財産となった都有地が住宅政策本部の歳入となるのか。あわせて、この間、民活事業で住宅政策本部が歳入とした額を示されたい
Aオ
・東京街道団地などの民活事業は、住宅政策本部が事業実施方針を公表し、事業者を公募して実施している事業
・その用地については公有財産規則の規定に基づき、普通財産とした後も住宅政策本部で所管しており、これについての賃料収入も住宅政策本部の歳入
・なお、2050東京戦略で示した民活事業における歳入額の合計は、令和6年度末時点で約1億 円
(コメント)建て替えで創出用地を生み出し、それを民間に貸し出して1か所あたりで年1億円の歳入を上げていく。都有地を民活の種地として提供することで事業費を捻出していくという発想は、公園など他の事業とも共通するものだが、しかし、せっかくの創出用地を都営住宅事業の拡充、展開のために活用することこそ考えるべきではないか。
Q5 都営住宅の建て替えが今後、急速に進んでいくが、建て替えは新設と違い、戸数を増加させ、あるいはその機能や居室環境を改善・充実させていく大きなチャンスでもある。本格的な建て替えの時期に入る今、公営住宅に求められている新たな役割、住宅困窮世帯の広がりなどを踏まえ、都営住宅の戸数増に取り組むべきではないか。
A5
住宅ストック全体が量的に充足している中で、今後、人口が減少する見込みであることから、都営住宅は現在のストックを最大限に活用し、住宅セーフティネットの中核としての機能
Q6 また、都営住宅の入居対象者の拡大、住宅機能の多様化などにも取り組むべきではないか。
A6
・都営住宅の現在の入居資格は、真に住宅に困窮する都民を対象
・建替えに当たっては、高齢者福祉施策などの推進に地元自治体と連携しながら取り組み
(コメント)公営住宅法にあるように、公営住宅の一義的な役割は低所得の住宅困窮世帯への住宅の提供。しかし、この間の都営住宅はそもそも供給戸数が絶対的に不足する中で、異様な倍率が続いてきただけでなく、本来、入居対象としてしっかりと位置づけられるべきであった住宅に、困窮した若年世帯や単身世帯への対応は立ち遅れてきた。
極めて高倍率、都営住宅の増設を求める声は強く、また繰り返し出されてきたにもかかわらず、都は一貫して民間ストックの活用を進めることで対応できる、都営住宅は増やさないと言い続けてきた。しかし、民間ストックにおける家賃高騰や入居制限などが深刻化し、加えて都営住宅の入居対象者の拡大が求められる中で、「民間ストックで足りる」というこれまでの都営住宅政策は机上の計算に陥っている。
建て替えの大きな波が訪れ、規模の大きな住宅、とりわけもともと土地の低利用だった一団地の住宅施設など、建物の集約と一定の高度化で、新規に土地の購入をしなくても、団地の増棟、増戸の条件が生まれている。都営住宅は増やさないというこれまでの方針を見直すことが必要かつ可能である。
【3】大学と連携した学生入居による地域コミュニティ支援事業について
先ほどの答弁でもあったように、住宅政策審議会12号答申『都営住宅における管理制度等の在り方について』において、具体的な施策の展開の方向性の「単身者の入居制度の拡大」のなかで、〔学生の入居による住宅ストックの活用〕 建替え用に確保している住戸について、大学等と連携した学生の入居を検討するべき、と掲げられて始まった事業
先月も追加があり、現在18大学と協定を締結し、今年8月以降に締結した4大学を除く14大学の学生76名が17団地に入居していると、10/31付でHPに公開されている。入居団地の所在地は、八王子市、小平市、町田市、清瀬市、西東京市の5市、墨田区、江東区、北区、世田谷区、足立区の5区
学生・若者と東京都による若者支援について話し合ったところ、家賃補助など住まいの支援の希望も高かった。この事業は学生にも歓迎されている。
Q1 都や区市から大学に事業を紹介するケースが多く、一方で過去に都から働きかけた大学から、再度、事業の概要を聞きたいと連絡がくることもあるとのこと。学生の提案で大学が動き、協定締結となることも想定される。
事業拡大のため、都から大学の学生会や自治会など学生組織に事業を紹介してはどうか。
A1
本事業は、協定を締結した大学の学生を対象としており、まずは大学の理解と協力を得ることが必要
(コメント)大学に伝わるルートは多くしたほうが事業の認知も広がる。また、学生提案の方が大学側の動く可能性も高まるケースもある。大学の理解と協力を得る上でも学生の存在は大きいのではないか。
Q2 大学卒業後、同じ主体が運営する大学院に進学した場合も住み続けることができるとのことで、大学院進学のサポートにもなっている。留学や体調不良などで、入居者が規定の年限で卒業できない場合は継続して住めるのか。
A2
連携大学に在籍している限り、引き続き居住は可能
Q3 団地の自治会の支援にもなり、大学生の住宅支援にもなる、ウィンウィンな事業だが、事業拡大の見通しを伺う。空き住戸の目的外使用という形で行われているが、対象となる空き家は何戸あり、そのうちどの程度の学生入居の可能性があると想定しているか。
A3
学生に使用許可する都営住宅は、大学との協定締結に際し、都営住宅の適正かつ合理的な管理に支障のない範囲内で、住戸の空き状況や入居する学生の利便性を考慮して選定
(コメント)具体的な数字や割合は出せないものか。事業の拡大の可能性を検討すべきであり、そのためには必要
Q4 自治会や本制度を利用する学生から、どのような声が出ているか。それらが政策にフィードバックし活かされているか伺う。
A4
・自治会からは、「清掃活動等を手伝ってもらい助かる、頼りになる」といった声が、学生からは、「経験したことのない活動なので刺激となり、よい経験になった」といった声
・こうした声を踏まえ、大学や自治会と連携し学生入居に取組
Q5 利用する学生からのフィードバックは住宅公社から四半期毎に活動報告書の提出を求める形になっているとのことだが、学生の声を拾うには不十分ではないか。事業の拡大に伴い、ハラスメント事案などのトラブルの発生も想定される。より匿名性が高く、被害を申し出ることができる体制を整備することは必要ではないか。
A5
東京都住宅供給公社は、大学の担当者を決めて学生に対応、専用のメール等による学生が相談できる体制としている
(コメント)メールでの相談体制があることはよい。よりそういった体制が強化されることを望む
事業開始から4年目に入るが、全18大学の内、ほぼ半数の8大学は今年度の協定締結
学生にも都営自治会にも歓迎されているウィンウィンの事業
事業の継続の方向はあるようだが、対象人数・戸数の拡大の見通しが不透明
住宅政策審議会12号答申の求める「単身者の入居制度の拡大」のなかで、〔学生の入居による住宅ストックの活用〕に基づく事業
学生をはじめとした単身若年層を都営住宅入居の対象者に加えることについて、積極的な取り組みを求める。





