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【報告】都立高校入試への英語スピーキングテスト導入の中止を求める申し入れ

 本日、教育長に対して「都立高校入試への英語スピーキングテスト導入の中止を求める申し入れ」を行いました。指導部・堀内明主任指導主事(国際教育推進担当)及び都立学校教育部・山田道人入学選抜担当課長が対応しました。

【参考】
▸都立高入試へのスピーキングテスト導入中止を求める緊急アピール(
入試改革を考える会) *賛同者募集中
 https://note.com/anti_kaikaku/n/n416567bac575

▸都立高入試スピーキングの不可解  スピーキングテスト、問題点次々 採点ミスがあっても「闇の中」? 不受験者の点数、他人の結果から算出…(朝日新聞EduA)
 https://www.asahi.com/edua/article/14661537



2022年7月7日

東京都教育長 浜 佳葉子 様 

                     東京都議会「グリーンな東京」
幹事長 漢人あきこ

都立高校入試への英語スピーキングテスト導入の中止を求める申し入れ

 本年11月27日に実施予定の中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の申し込みが、本日7月7日から始まりました。

 ESAT-Jと都立高校入試への活用のあり方については、多くの市民・専門家から問題の指摘があり、都議会でも複数の会派が実施の延期・中止を求めています。グリーンな東京も第1回定例会の文書質問で問題点を指摘し見解を求めましたが、質問主旨をかわした抽象的な答弁しかいただけませんでした。
 その後も、制度や対応の改善はなく、5月26日の第8回教育委員会で新たに発表されたのは、「不受験者の扱い」についてのみであり、都立高校入試への活用について、当事者の生徒・保護者・教員への情報提供も全く不十分なままです。
 特に、6月7日に「入試改革を考える会」が提出した「不受験者の扱い」についての公開質問状に対する教育委員会の回答は、回答期限を2週間も延長したにもかかわらず、質問には全く答えない、誠意も感じられないものでした。

ESAT-Jには英語教育の観点からの問題もありますが、入試活用に限定しても以下の指摘があり、いずれも教育委員会から納得のできる回答はありません。

  • 試験結果の開示請求に対応しない不透明さ
  • 相関関係の根拠もなく、他人の学力テストの結果で点数を算出する「不受験者」の扱い
  • タブレット端末を前半後半の2人で使い回すことによる試験問題漏洩などトラブルの危惧
  • 受託業者ベネッセが実施する、ESAT-Jと似ている民間試験GTECを実施する自治体の生徒が有利になるという不平等
  • 周知が不十分であり、各校での進路説明会でも適切な説明がなされていない実態
  • 家庭の経済力による教育格差が拡大する危険性

 このような状況で、ESAT-Jを実施すれば、さまざまな混乱や不公正な事態が発生することが危惧され、その被害を受けるのは子どもたちです。
 よって、グリーンな東京は、中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の実施と、その結果の都立高校入試への活用を中止することを求めます。